門形マシニングセンター(MC)の切削稼働率を向上させるために、ワークの位置決めなどの段取りを本機のテーブル上で行うのではなく、外段取り用のパレット上で行い、これを作業者がクレーンを用いてワークを載せたパレットごと門型MCのテーブル上に位置決めして載せるようにするものです。
これにより、段取りによる機械稼働停止時間平均的に1~3時間 ⇒ 約10分に短縮 生産効率向上/コスト低減が図れます。
① パレットサイズ上面(有効面)は本機テーブルサイズに対して、幅方向 +100mm、 長手方向 ±0mm を基本とします。下面(テーブル接触面)は、本機テーブルを全て覆いかぶさるようにし、テーブルとパレットの間に切粉が入り込まないようにして、接触面を保護します。
②対応サイズ (本機テーブルサイズ)2,000 x 3,000, 2,000 x 4,000, 2,000 x 5,000, 2,500 x 4,000, 2,500 x 5,000, 3,000 x 5,000(高さはいずれも 225mmが標準です。)(以上 6タイプを標準としますが、これ以外のサイズは相談下さい。)
③パレット上面仕様T溝:本機のテーブルの仕様に合わします。加工精度:機械加工仕上(お客様の本機で上面仕上加工をされることをお勧め致します。)
④ パレット位置決め:本機テーブルのT溝および端面を活用(パレットのガイドキーをT溝に挿入)
⑤ パレット固定(クランプ)多くの切削条件ではクランプの必要はないと判断しています。ビビリ等の発生が懸念される場合には、T溝ナットとボルト締めでクランプすることができます。
⑥ 吊り上げワイヤー掛け金具パレットの側面の穴(左右各2ヶ所)にワイヤー掛け金具を挿入し、そこにワイヤーを掛けてクレーンで吊り上げます。金具は勘合により容易に抜け落ちないようにしています。段取り作業時あるいは加工時は安全のために金具を取りはずせるようにしています。
① パレット置き台段取り等を行うために、パレット置き台を用意しています。パレット置き台は鋼板溶接構造で、上面に傷防止用の樹脂(厚み約20mm)を取り付けています。段取り作業を行い易いように、パレット上面の高さは600mmを標準にしています。
②パレット裏面清掃架台パレットの裏面を清掃ために、パレットの下に入って清掃作業(拭き取り)が行える架台を用意しています。(パレットとテーブルの間に切粉や切削油などが入り込むと、隙間ができ、加工精度の低下、加工時のビビリの発生などが懸念されますので、本機に移送する前に拭き取ることを推奨します。)